株式会社片岡製作所は、ペロブスカイト太陽電池の製造工程において使用されるレーザパターニング装置の増産に必要な新工場建設や新設備導入についての事業計画を、経済産業省の「GXサプライチェーン構築支援事業」に提案し、採択されました。
この支援事業は、カーボンニュートラルと産業競争力強化・経済成長の両立を目指すグリーントランスフォーメーション(GX) の実現に向け、GX実現にとって不可欠となる分野の国内製造サプライチェーンを世界に先駆けて構築することを目的としています。
https://gx-supplychain.jp/assets/pdf/gx_list_saitaku20241225.pdf
日本発の技術であるペロブスカイト太陽電池は、軽く柔軟性に優れ、シリコン系太陽電池に比べ設置場所の大幅な拡大が期待されています。また、主な原材料の1つであるヨウ素は日本国内で入手できるという大きな利点もあります。
当社のレーザパターニング装置は、加工幅最小20㎛の加工を実現しています。さらに加工位置を高精度に制御する特許技術の倣い補正、伸縮補正の機能を用いることで発電しないデッドエリアを最小化でき、発電効率を向上させることが可能です。
ペロブスカイト太陽電池の製造に必要不可欠な装置として高く評価されており、経済産業省の2030年までにギガワット級の量産体制を構築する方針に従って、さらなる技術革新に努めます。
2026年までに年間190MW、2029年迄に年間500MW弱の発電量に相当するレーザパターニング装置の生産体制の構築のため京都に工場を増設し、ペロブスカイト太陽電池関連装置事業としての売上目標を現在の約10倍の100億円とします。また将来的には、市場の拡大に応じて、更なる量産化も検討していきます。
今後、ペロブスカイト太陽電池の供給、ひいては社会全体の脱炭素化・カーボンニュートラルの実現に貢献すべく、国内関係各社との連携を一層強化します。本生産体制構築を通じて、国際競争力を強化し、ペロブスカイト太陽電池レーザパターンニング装置のトップシェア(2029年100%)を目指します。